抗菌・鮮度保持剤 ワサオーロ™食中毒対策コラム
梅雨の季節の食中毒対策
食中毒の発生は、気温が高くなりじめじめとした6月から増え始め、夏まっ盛りの7~9月にピークに。食べ物の管理はどうしていますか?今回は、食中毒を防ぐ3原則やお弁当作りのポイント、食中毒予防レシピ、食中毒対策グッズなど、家庭でできる食中毒対策をご紹介します!
現在日本で食中毒菌に指定されているのは16種類
食中毒とは、飲食物を介して体内に入った細菌やウイルス、有害・有毒物質などにより、腹痛・下痢・嘔吐などの症状が出ることをいいます。
発生している食中毒のほとんどは、ノロウィルスまたは細菌によるものですが、中でも、サルモネラ属菌・腸炎ビブリオ菌・黄色ブドウ球菌・ボツリヌス菌・病原性大腸菌・カンピロバクターの6種類には特に注意が必要です。
それぞれの特徴や繁殖しやすい食品、予防方法を知り、根本から対策しましょう!
サルモネラ属菌
家畜やニワトリの腸管内に住み着いているため、卵、卵加工食品、食肉、食肉加工食品などが原因食品となる。10℃以上、特に30~40℃で繁殖。熱に弱く、乾燥に強い。
腸炎ビブリオ菌
海水に存在する菌で、魚介類に付着している。塩分を好み、塩分2~5%でよく発育する。他の食中毒菌と比較して発育が早く、魚介類を調理したまな板からの感染も多い。
黄色ブドウ球菌
人の鼻やのど、手指、傷などを住処としているため、おにぎりや、弁当、生菓子などに付着。大量に増殖して毒素を作り、食中毒の原因となる。菌は熱に弱いが、毒素は熱に強い。
ボツリヌス菌
食中毒菌のなかでも、特に死亡率が高い。空気のないところで生息する嫌気性菌のため、缶詰やびん詰、真空パック内に生息。食品の中で毒素(神経性)を作り、食中毒の原因となる。
病原性大腸菌
人や動物の腸管内に生息する。O157などもこの一種である。原因食品は、多岐にわたる。特に注意が必要なのは、未消毒の井戸水と生肉。
カンピロバクター
動物の腸管内に生息する。鶏肉から検出されることが多く、鳥の糞便で二次汚染された河川・井戸水にも注意が必要。30℃以下では発育しないが、10℃以下の低温でも長く生存する。少量の菌でも中毒を引き起こす。
食中毒を防ぐ3原則
清潔にして、菌をつけない
食中毒予防の第一歩。
食品や調理器具、食器に食中毒菌がつくのを防ごう。
- 手洗いをまめに。手を拭くタオルも清潔なものを使う。
- 調理器具や食器は、熱湯や除菌スプレー、漂白剤などで消毒し清潔に。
- キッチン自体もまめに掃除をして、菌の少ない環境を。
- まな板は、食材ごとに使い分けるか、その都度洗って。
- 食材も洗えるものは、しっかりと洗う。
- 食材を選ぶときは、新鮮なものを。古いものはためらわず捨てよう。
- 残った食品を保存するときには、手や他の食品に触れないように。ラップや蓋をしっかりと。
迅速・冷却で、菌を増やさない
食中毒菌が一定量にまで増えると、食中毒症状が出ます。
「増やさない」ことで予防をしましょう。
- 細菌が増える時間をなくすために、作った料理は早く食べる。
- 夏場は前日にお弁当の作りおきをしない。
- 冷蔵庫・冷凍庫を活用して、細菌の増殖しやすい温度(30~40℃)に食品を置くのを避ける。
- 冷蔵庫は、詰め込みすぎ、開ける時間が長い、暖かいまま入れるなどで、温度が昇するので注意。
- 抗菌グッズを利用する。
加熱・殺菌で、菌をやっつける
食中毒菌のほとんどは熱に弱い!
しっかり加熱して、殺菌を。
- 75℃で1分以上加熱することで、ほとんどの食中毒菌は死滅するので、食品は中心部までしっかりと熱を通す。
- 食べるまでに長時間経ったものは、もう一度加熱する。(煮物やスープはかき混ぜて熱をいきわたらせる)
- 調理器具や食器は、熱湯や除菌スプレー、漂白剤などで消毒し清潔に。
お弁当の食中毒対策!
お弁当は室温で保存することが多いので、普段の調理よりもさらに気を使う必要があります。
- 暖かい季節は、お弁当の作り置きは避ける。
- 前日のおかずの残りを利用するときは、しっかり再加熱しよう。
- わさび、しょうが、酢、梅干など抗菌効果のある食材を積極的に利用する。スパイス類も有効。濃い目の味付けに。
- 炒め物、揚げ物などにすると傷みにくい。
- かまぼこ、ハムなど、生でも食べられる加工食品にも火を通す。
- 水気をしっかり切る。
- 生野菜は入れない。
- おかずとおかずの仕切りに食品を使わない。食品同士が触れないようにバランや、アルミカップなどを利用しよう。
- おにぎりは素手で握らず、ラップを使う。
- ごはんもおかずも、詰める前にしっかり冷ます。
- お弁当箱を薄めた酢で拭いて抗菌。
冷凍弁当のススメ
冷凍したおかずをそのまま詰めて、食中毒予防!
ヒジキの煮付けやきんぴらなどをアルミに包んで凍らせ、お弁当にそのまま詰めると、お昼には自然解凍され食べ頃になります。
温度が低いと菌が活動できないので、食中毒防止に効果的! 冷凍するときのポイントは、濃い目に味付けをすることと、水気がなくなるまで煮詰めること。冷凍したまま利用できるお弁当用の冷凍食品なども売られていますので、上手に活用しましょう。